
顧客から求められる高いセキュリティを担保するため Microsoft 365 E5 を導入。
セキュリティと時代の流れに対応しクラウド活用へ転換
NGB株式会社は、1959年に設立され、企業の特許・商標などの知的財産権に関する支援を行っている企業です。
「我々は、お客様の知財活動を黒子としてサポートすることをミッションとしており、大手中堅のお客様の知的財産部が、知財活動によってその企業の経営に資するお手伝いをさせていただいています」とNGB株式会社 取締役 デジタル・トランスフォーメーション部 部長の井原 克誠氏は説明します。
5,000社以上の多様な業種での支援実績があり、世界中の200地域の広範なネットワークで、弁護士事務所や弁理士事務所、サービス事業者とグローバルに連携しているところも NGB の強みです。NGB では、機密情報を扱っていることから「5年くらい前までは、セキュリティ面からクラウドは使用せず、オンプレミスを大前提としていました」と井原氏は話します。
その後、世の中のクラウドに対する意識も変わり、政府からは「クラウド・バイ・デフォルト原則」が宣言されました。NGB でも デジタル・トランスフォーメーション部 マネージャーの佐藤 誠氏が中心となって、情報セキュリティ規程の見直しを行い、特定の条件を満たすクラウドサービスの利用を可能にしました。

NGB株式会社
取締役
デジタル・トランスフォーメーション部
部長 井原 克誠 氏

NGB株式会社
デジタル・トランスフォーメーション部
マネージャー 佐藤 誠 氏

NGB株式会社
デジタル・トランスフォーメーション部
1グループ
エキスパート 村中 紀子 氏
セキュリティを担保するため Microsoft 365 E5 導入を決意、TOSYS をパートナーとする
NGB が徐々にクラウドを活用するようになったのは、2020年頃だと佐藤氏は説明します。
「情報セキュリティ規程を改定し、クラウドも使えるようにし始めた頃にコロナ禍となりました。緊急事態宣言に備えて在宅勤務の環境整備を迫られていた中、コミュニケーションや Web会議を行う目的でMicrosoft Teams を導入したのが始まりです。また、今後セキュリティ対策の一環として、全社員に多要素認証を課す目的でスマートフォンの支給も行いました。
更に、様々なセキュリティ強化策を分散投資するより集中投資とする方が良いと判断した頃、TOSYS との接点があり、Microsoft 365 の機能を使えば、期待するセキュリティレベルを実現できそうなことがわかりました。Microsoft 365 のセキュリティ機能を最大限活用するため、最上位ライセンスの1つである Microsoft 365 E5 の導入を決断しました」。
また、井原氏も次のように話してくれました。
「お客様の求める NGB へのセキュリティレベル/セキュリティ規定遵守度が年々上がってきている背景もあり、Microsoft 365 E5 に先行投資して、クラウドとオンプレミスの両面でセキュリティ強化をしていく方針になりました」。
では、Microsoft 365 E5 のどのような機能でセキュリティを担保しようとしたのか。佐藤氏は次のように話します。
「TOSYS からの提案で、まずは PC に対し、多要素認証や MDM(Intune)、EDR(Defender for Endpoint)を用いたサイバーセキュリティ対策を行いました。また平行して、情報漏洩対策のために Microsoft Purview を用いてユーザーの行動を可視化しようと考えました。現在は VPN のセキュリティリスクをなくし、ゼロトラストに近づけるため、Microsoft Entra Private Access と Microsoft Entra Internet Access も導入し、セキュリティを向上させながら、ユーザーの利便性も確保していくプロジェクトを展開中です」。
また、井原氏も次のように話してくれました。
「在宅で働いている社員もいるので、家から VPN でクラウドやオンプレミスに接続できるようにしているのですが、今後は Microsoft Entra Private Access と Microsoft Entra Internet Access により、家から安定的にセキュリティを担保して接続できるようになることを期待しています」。(井原氏)

Microsoft 365 E5 導入にあたり、TOSYS をパートナーとし、Livestyleサービスを採用した理由について、井原氏と佐藤氏は、次のように答えてくれました。
「さまざまな会社に声をかけて、知見の少ない我々の痒い所に手が届くサポートしてくれる会社を探していたのですが、TOSYS の営業の対応が非常によく、我々にピッタリな提案をしてくれたのが採用の決め手です」。(井原氏)
「よりきめ細やかなサポートを必要としているときに TOSYS と出会ったのがキッカケです。TOSYS の HP のブログや記事を見ると、技術力や提案力の高さを感じとることができました。商談してみると、我々のやりたいことを汲み取って提案をしてくれるところが気に入りました。Livestyle のサポートは非常に粘り強く、解決するまで寄り添ってくれるので、助かっています」。(佐藤氏)
課題:自宅と会社のハイブリッドワークの実現
解決:Microsoft 365 と Teams の導入
コミュニケーションとセキュリティを大幅に向上
佐藤氏は、「Teams が浸透してきたことによって、社内外のコミュニケーションスピードは確実に上がってきていると思います。また、Teams 導入を機に社内専用のメールシステムを廃止し、コミュニケーションの手段を整理することもできました。セキュリティ面では前述のように、多要素認証や MDM、EDR の導入によりサイバーセキュリティ対策できたのが大きな効果だと考えていますし、Microsoft Purview でユーザーの行動を可視化できるようになったのも効果の1つです」と Microsoft 365 の導入効果を話します。

「我々はお客様から機密情報をお預かりしていて、万が一これらの情報が漏えいしてしまえば、最悪の場合、特許などの権利を取れなくなってしまいます。Microsoft 365 E5 でセキュリティを高める仕組みを取り入れることができ、お客様の機密情報や知的財産情報をお守りすることができるのが一番のメリットだと考えています」。(井原氏)

導入検討から構築、運用において、NGB では TOSYS のサポートが非常に役立ったと井原氏と佐藤氏は振り返ります。
「課題を解決するためのソリューションを導入するときに、信頼性が高く、わかりやすい情報や資料を TOSYS が提供してくれます。役員会にて決裁を得るための説明時にも、IT やセキュリティに精通していない役員も理解ができて、承認するかどうかの判断材料として資料が役立っています。また、数万人規模の大企業に比べて、我々のような約300人の企業は、ソリューション導入時のコストパフォーマンスが悪いです。具体的には導入コストや学習コストが非常に高く、専門家を置くことも困難です。その部分を TOSYS にお任せすることができるのは、非常に助かっています」。(井原氏)
「TOSYS と組むことによって、クラウド運用に関する相当な部分を任せることができ、デジタル・トランスフォーメーション部や自分が本来の業務に集中できるようになっていることは非常に大きいですね。TOSYS がいなければ、Microsoft 365 やセキュリティに詳しい専門家などを雇い入れる人件費などもかかってしまいますので、助かっています」。(佐藤氏)
さらに NGB株式会社 デジタル・トランスフォーメーション部 1グループ エキスパートの村中 紀子氏は、MDM 導入時の TOSYS のサポートを次のように話します。
「会社支給のスマートフォン管理は別の MDM を使っていたのですが、TOSYS の提案で Microsoft Intune に切り替えています。設定なども親切丁寧に手伝ってくれましたし、検証もすべて実施してくれました。質問に対する返答も素早く、自分たちがやりたいことを実現させてくれるので、助かっています。週に1回の打ち合わせもあり、その際の議事録やわかりやすい資料なども提供してもらえるので、ありがたいですね」。
課題:機密書類を扱う中でのセキュリティの向上
解決:Microsoft 365 E5 の導入
Microsoft の SaaS を使い Azure への移行も検討
今後のシステム整備について、井原氏と佐藤氏は次のように話します。
「これまでは、その時々に最適化されたシステムを導入するといった、部門最適化されたシステム導入をしてきました。システムに関われる人数が少ない分、対応できる範囲には限りがあるため、今後は Microsoft 系のサービスに集約して社内の ICT を整備していこうと考えています。オンプレミスのデータセンターにあるサーバーの一部は、今後 Azure に移行しようと検討しています」。 (井原氏)
佐藤氏は、Azure への移行でも TOSYS のサポートを期待しているようです。
「Azure への移行は、最初の部分を TOSYS にサポートしていただいてソフトランディングできるようにしていただきたいですね。全面的に頼りきりになるのは避けたいため、運用管理面のノウハウや技術継承を徐々に行っていただいて、社内でも運用できるようにしていきたいと考えています。TOSYS にはサーバー管理の相談もしていますし、セキュリティについても今後もアドバイスをいただけると助かります」。
また、村中氏も次のように話してくれました。
「社内の共有PC を Microsoft Intune で管理できるようにする方法や、Autopilot で効率的にキッティングを行う方法についても、今後 TOSYS に相談してアドバイスをいただきたいと考えています」。
NGBでは、多くの企業の知財活動をサポートしていく中で、今後もセキュリティの高い仕組みを使い、企業の知財情報や機密情報を守っていきます。

プロフィール
NGB株式会社
代表者:代表取締役社長 宮﨑 潔
設立:1959年11月28日
従業員数:293名(2024年6月現在)
本社所在地:東京都港区

特許・意匠・商標の外国出願支援、知財調査・翻訳・年金管理、データベース提供など、知的財産に関する多角的なサービスを展開
1959年の創業以来、NGB は最先端の「知」の誕生を支えてきました。NGB は、お客様の知財戦略のパートナーとして、グローバルレベルでの知的創造をこれからも支え続けていきます。
1959年から長年蓄積してきたナレッジ、約200の国や地域における1,000を超える法律事務所・調査機関とのグローバルネットワークの保有、5,000社以上の多様な業種での支援実績がNGBの強みで、知財・法律面でのグローバル環境の変化をいち早く捉え、的確な知財支援でお客様をサポートする真のパートナーを目指します。