FSLogix とは？
FSLogix は、仮想デスクトップ（VDI）環境や物理デスクトップで Windows ユーザープロファイルの管理を強化するためのソリューションです。具体的には、下図のように Windows ユーザープロファイルを Azure Files のようなファイル共有サービス上に保存することができます。
FSLogix 環境下では、ユーザープロファイルはファイルサーバー上で保持され、FSLogix を導入したマシン間で共有されます。そのため、AVD（Azure Virtual Desktop）のような多数のセッションホストを構成する VDI ソリューションではどのマシンにログインしても一貫したユーザープロファイルを利用することが可能です。特にスケーリング構成など仮想マシンのデプロイ/削除が繰り返される環境下においては、FSlogix は必須機能になると言えるでしょう。
ほかのプロファイル管理との違いは？
FSLogix が他のプロファイル管理ソフトウェアと比較して優れている点は、特に仮想デスクトップ環境や仮想アプリケーション環境でのパフォーマンスと管理の容易さにあります。違いとして以下の４点が挙げられます。
１．高速なログイン
FSLogix はユーザープロファイルを VHD (X) 形式でマウントするため、ログイン時の速度が大幅に向上します。
２．Microsoft製品との親和性
FSLogix は Microsoft によって買収されており、Windows マシンや Office などの Microsoft 製品との親和性が高いです。これにより、AVD などの Microsoft の仮想デスクトップサービスとの統合がスムーズに行えます。
３．簡単な設定と導入
FSLogix の設定は比較的簡単であり、導入のしきいが低いため、管理者にとっても扱いやすいとされています。
４．高度な機能
FSLogix には Office 製品ごとにユーザーデータを保管する [Office container]、アプリの表示・非表示を制御する [Application Masking]、プロファイルの保存領域を冗長化する [Cloud Cache] など、ほかのプロファイル管理ソフトウェアにはない高度な機能が含まれています。
特に Microsoft 製品との親和性は素晴らしく Azure をご利用されている場合は、Azure Files や Azure NetApp Files など Azure の PaaS サービスを大いに活用できます。また、Active Directory や Intune からのアプリケーションおよび設定値の配布などを駆使して、マシンのデプロイ後であってもすぐに普段と変わらない VDI 環境を提供することも可能です。
最後に
以上、FSLogix について簡単にご紹介させていただきました。AVD をはじめとする VDI ソリューションは、リモートワークの普及に伴い、リモート環境下であっても強固なセキュリティや柔軟なパフォーマンス提供ができるソリューションとして更なる注目を浴びつつあります。
DaaS（Desktop as a Service）分野は近年、市場の急速な成長を遂げており、その中でもMicrosoftは世界のDaaSをけん引する企業として大きな存在感をはなっています。
今後も、Microsoft が提供する VDI ソリューションからは目が離せません。今回は FSLogix を紹介させていただきましたが弊社では、その他の AVD や Windows 365 を快適にご使用いただくためのソリューションを数多く揃えております。
“こんなことがしたい” や ”こんなことができたらいいな” といったご要望がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
