
Azure を利用していて、「どのネットワークサービスを選べばよいのか迷う…」と感じたことはありませんか?実際、Azure には 40 以上ものネットワーク関連サービスが存在しており、その選択肢は非常に幅広いものです。
今回、Microsoft は Azure ネットワークサービスのポートフォリオを再編成し、Azure Portal と Microsoft Learn の UI をより見やすく、使いやすく改善しました。本記事では、その概要をご紹介します。
4つのシナリオで整理された新しい構成
Azure ネットワーク関連サービスは、以下の4つのシナリオに大別されました。
1.ネットワーク基盤
Azure ネットワークの土台となる部分です。Azure 環境の「はじめの一歩」として欠かせません。
2.ハイブリッド接続
Azure とオンプレミスや他クラウド環境を安全かつシームレスに接続するための仕組みです。
3.負荷分散とコンテンツ配信
アプリケーションを高速かつ安定的に配信するためのサービス群です。
4.ネットワークセキュリティ
ネットワークの安全性を守るための重要な機能です。セキュリティ体制の強化と運用の効率化を実現します。
各サービスはこれらのシナリオに応じて整理されました。目的に応じた適切なネットワーク関連サービスを簡単に特定できます。
Azure Portal:4つのシナリオに沿ったハブページで分かりやすく
Azure Portal の実際の画面は以下の通りです。サービスへのリンクが各シナリオごとのページに集約されました。
1.ネットワーク基盤
仮想ネットワーク, Private Link, DNS など、概要ページには、一般的な構築シナリオに必要なサービスが一覧表示されています。ネットワーク設計の全体像を把握しやすく、必要な構成をスムーズに選択できます。

2.ハイブリッド接続
ExpressRoute, VPN Gateway, Virtual WAN など、オンプレミス環境とAzureを安全かつ効率的に接続するためのサービスがまとめられています。選択肢が明確に表示され、要件に応じた接続方法を簡単に比較できます。

3.負荷分散とコンテンツ配信
Application Gateway, Azure Front Door など、重複するサービスや古いサービスの統合と廃止も進められています。アプリケーションの可用性とパフォーマンスを最適化するサービスが一覧化されており、グローバル配信に対応する機能を直感的に選択できます。

4.ネットワークセキュリティ
Azure Firewall, DDoS保護, WAF など、脅威から環境を守るためのサービスが集約されています。セキュリティポリシーの設定や監視機能へのアクセスも容易になりました。

Microsoft Learn:ハブページの刷新でドキュメントを探しやすく
さらに、Microsoft Learn のドキュメントも整理・刷新され、必要な情報にアクセスしやすくなりました。
上・橙色枠:シナリオ別ハブページへのリンク
下・水色枠:各シナリオに含まれる代表的なサービスの概要へのリンク

また、シナリオ別ハブページも新設されました。利用開始ガイドやよくあるユースケースのリンクが集約されています。

各シナリオごとに新しい概要記事も作成されています。シナリオ別ハブページ上部の「概要」または「概念」からアクセスできます。

このように、Azure ネットワーク関連サービスは「何をしたいか」に応じて選びやすくなりました。 ぜひ新しい構成をご活用ください!
