Exchange Online の 会議室メールボックスは、会議室や講堂などの物理的な場所に割り当てるリソース メールボックスです。ユーザーは会議出席依頼に会議室メールボックスを含めることによって簡単にこれらの場所を予約できます。

作成や設定の方法はいくつかありますが、ここでは後述の作成シナリオの要件を例に、グラフィカル ユーザー インターフェイス(GUI)で手軽に作成する方法を紹介します。
使用するツールは「Exchange 管理センター」および「Outlook on the Web」です。

作成ステップとシナリオ

以下の3ステップに分けて説明します。


作成シナリオは次の通りです。
これらの要件を満たす会議室メールボックスを作成します。

  • 予約の依頼を自動的に承諾または辞退する
  • 繰り返し会議の予約を許可する
  • 稼働時間中のみ予約を許可する
  • 稼働時間は 月~金 / 09:00~18:00 とする
  • 予約できるのは3か月(90日)先までとする
  • 1回あたりの予約の最大時間は8時間とする
  • Microsoft 365 テナント内のユーザーが閲覧できる情報は「空き時間情報およびタイトルと場所のみ」とする

作成手順

0 作業ユーザーの準備

事前に、作成作業を行うユーザーへ「Microsoft 365 全体管理者」もしくは「Exchange 管理者」の権限を付与しておきましょう。

会議室メールボックスの作成を行うには、「Organization Management」または「Recipient Management 役割グループ」に属するユーザーである必要があります。「Microsoft 365 全体管理者」や「Exchange 管理者」であれば「Organization Management 役割グループ」のメンバーに含まれています。

1 会議室メールボックスの作成

1-1.Exchange 管理センターにアクセスします。
   https://outlook.office365.com/ecp/

1-2.受信者 > リソース に移動し新規作成(+)より [会議室メールボックス] を選択します。

1-3.会議室名、メールアドレス、場所、電話、定員 を入力して、[保存] をクリックします。

2 自動承諾処理およびフルアクセス許可の設定

2-1.作成した会議室メールボックスを選択し、編集ボタン(鉛筆マーク) をクリックします。

2-2.[予約代理人] を開き、[予約の依頼を自動的に承諾または拒否する] を選択します。

2-3.[予約オプション] を開き、下表の通りオプションを設定します。

項目設定値既定値
定期的な会議を許可する有効有効
稼働時間内にのみスケジュールの設定を許可する有効無効
終了日が次の制限を超える場合は常に拒否する有効有効
最長リードタイム(日) ※190180
最大期間(時間) ※2824
※1 有効入力値 0~1080
※2 有効入力値 0~35791394 / 0=無制限

2-4.[メールボックスの委任] を開き、[フルアクセス許可] にこの会議室メールボックスの管理をさせたいユーザーを追加します。
追加したユーザーでこの後の手順を行います。例えば、社内のIT管理者などを指定しましょう。

2-5.設定が完了したら [保存] をクリックします。

3 予定表アクセス権および稼働時間の設定

3-1.手順2-4 で指定したアカウントで Outlook on the Web にアクセスします。
   https://outlook.office.com/

3-2.右上のアカウントアイコンから、[他のメールボックスを開く] をクリックします。

3-3.作成した会議室メールボックスのメールアドレスを入力し、候補から選択して [開く] をクリックします。

※作成直後は候補が表示されません。メールアドレスをフル入力するか、1日程度時間をおいてからお試しください。
※設定直後はメールボックスが開けない場合があります。フルアクセス許可の設定が反映されるまでに1日程度時間がかかる場合があるため、時間をおいてからお試しください。

3-4.ブラウザーの新規タブで会議室メールボックスが開きます。左下の [予定表ボタン] をクリックして予定表を開きます。

3-5.右上の設定ボタンから、現在のタイムゾーンを選択し、[会議時間を更新する] をクリックします。
今回のシナリオでは (UTC+09:00)大阪、札幌、東京 を選択しています。

3-6.稼働日および会議時間を下表を参考に設定します。

項目設定値既定値
稼働日月火水木金月火水木金
会議時間: 開始時間9:008:00
会議時間: 終了時間18:0017:00
(UTC+09:00)大阪、札幌、東京のタイムゾーンを永続的に使用します。
このタイムゾーンに合わせて自分の会議時間を変更します。
有効無効

3-7.設定が完了したら [保存] をクリックします。

3-8.[共有予定表] を開き、[予定表を公開する] セクションより予定表を選択します。

3-9.共有とアクセス許可の設定で [所属組織の人] [タイトルと場所を閲覧可能] に変更します。
共有とアクセス許可の設定画面は×で閉じます。

3-10.設定画面に戻るので、ブラウザーのタブを×で閉じます。設定は以上です。
必要に応じて、手順2-4 で指定したアカウントのフルアクセス許可設定を削除してください。

完成!

以上の操作で、作成シナリオの要件に沿った内容で会議室予約の承諾および辞退の処理が自動で行われるようになります。

今回はすべて GUI のツールを使用して基本的な設定を行なう方法を紹介しましたが、PowerShell を使用することで、より詳細な予約オプションを設定することも可能です。
PowerShell コマンドについては下記をご参照ください。
参考:https://docs.microsoft.com/ja-jp/powershell/module/exchange/set-calendarprocessing