Windows Update に関するサイトを見てみると、累積更新プログラム、品質更新プログラム、機能更新プログラムだったり、Feature Update、Quality Update などなど…。

専門用語が多すぎて、イマイチよくわからない!という事はないでしょうか。
そこで、今回は「分かりやすく理解する」の視点で、Windows Update の専門用語を調査してみました!

事前準備

以降で各専門用語を説明していきますが、その前に頭の片隅に入れておいてほしいことがあります。

「言葉の定義」≠「実機能」

各専門用語には「言葉の定義」と「実機能」と2つの側面を持つ場合があって、側面を変えると意味がかなり異なってきます。

例えば「ML」は「メーリングリスト」とも「マシンラーニング」とも読めますよね?上記例ほどではありませんが、Windows Update の専門用語にもそれくらいの違いがあると思っていただければ!

「言葉の定義」≠「実機能」の専門用語は「品質更新プログラム」と「累積更新プログラム」です。

それでは、各専門用語を説明していきます。

機能更新プログラム(言葉の定義=実機能)

<別名> Feature Update/大型アップデート/メジャーアップデート/20H2,21H1

機能更新プログラムは「言葉の定義」=「実機能」です。20H2とか21H1などの名称が付く、半期に一度のアップデートです。
※時間がかかり、仕事中に行うと痛い目を見るアップデートです。

呼んで字のごとく「機能の更新」のため、このプログラム内には脆弱性パッチ等、セキュリティ系のプログラムは含まれていません。

累積更新プログラム(言葉の定義)

<別名> LCU(Latest Cumulative Update)/月次アップデート/月次パッチ

ここでは、累積更新プログラムの「言葉の定義」の説明をします。
※「実機能」の説明は、「品質更新プログラム」で説明します。

累積更新プログラムを端的に言うと、「機能更新プログラムを除いて、過去分を一気にアップデートするプログラム」です。これを適用すると、セキュリティレベルが最新になるという、お手軽なプログラムですね。

通常、アメリカの毎月第2火曜日、日本では翌週の水曜日に配信されるため、月次アップデートや月次パッチといった呼ばれ方もします。

品質更新プログラム(言葉の定義)

品質更新プログラムの「言葉の定義」は、セキュリティやセキュリティ以外の修正プログラム(バグ修正のプログラム等)を含むプログラムです。要するに、機能更新プログラム以外の更新をつかさどるプログラムとなります。

累積更新プログラムと同じ(被る)では?と感じるかもしれませんが、累積更新プログラムが「月次にリリースされる一括更新のプログラム」に対して、品質更新プログラムは「都度リリースされる細切れプログラム」になります。

…ここまでが、「言葉の定義」です。(ここからややこしくなります)

以下画面は[設定]-[更新とセキュリティ]-[Windows Update]-[更新の履歴を表示する]から確認できる、更新プログラムの適用履歴です。

なぜか、「品質更新プログラム」の下に「累積更新プログラム」プログラムがいますよね…?
ちなみに、「その他の更新プログラム」の下も「累積更新プログラム」がいます…。

そもそも、画像にある「ドライバー更新プログラム」「定義更新プログラム」も初めて聞いた単語です。これらは何なのでしょうか…?

実は、この画面に表示されている品質更新プログラムは「実機能」で、「言葉の定義」は別の意味合いなのです。

品質更新プログラム(実機能)

品質更新プログラムの「実機能」は「言葉の定義」とかなり異なります。
※別名にしてくれれば、こんなに悩まなくてもいいと思うんですが…。

結論から先に言うと以下の通りです。

品質更新プログラム(言葉の定義)
 =品質更新プログラム(実機能)
 +ドライバー更新プログラム
 +定義更新プログラム
 +その他の更新プログラム

品質更新プログラム(実機能)
 =細切れのセキュリティ系更新プログラム
 +累積更新プログラム(実機能)

その他の更新プログラム
 =細切れのセキュリティ以外系更新プログラム
 +累積更新プログラム(実機能)

図にするとこんな感じです。

つまり、品質更新プログラム(言葉の定義)は「機能更新プログラム以外の更新をつかさどるプログラム」と書きましたが、それを実際担っているのが、

「品質更新プログラム(実機能)」
「累積更新プログラム(実機能)」
「ドライバー更新プログラム」
「定義更新プログラム」
「その他の更新プログラム」

という事になります。それぞれの更新プログラムについてみていきましょう。

品質更新プログラム(実機能)

品質更新プログラム(言葉の定義)は「セキュリティやセキュリティ以外の修正プログラムを含むプログラム」と記載しました。品質更新プログラム(実機能)はその中のセキュリティ系(Defenderの定義ファイルを除く)を配信するプログラムです。

定義更新プログラム

「品質更新プログラム(実機能)」では配信していないDefenderの定義ファイルを配信するプログラムです。Defender がウイルス対策やスパイウェア対策をするための最新プログラムが該当します。
※Windows Updateを使用せずにDefenderがバックグラウンドで取得するケースもあるのですが、ややこしくなるのでここでは割愛します。

その他の更新プログラム

品質更新プログラム(言葉の定義)は「セキュリティやセキュリティ以外の修正プログラムを含むプログラム」と記載しました。その中のセキュリティ系以外(デバイスドライバー系を除く)を配信するプログラムです。(例えば、.Netの更新プログラムなど)

ドライバー更新プログラム

その他の更新プログラムでは配信しない、IntelやSurfaceをはじめ、PCのチップセットやマウス等、利用しているハードウェアに関する更新プログラムです。

累積更新プログラム(実機能)

累積更新プログラム(言葉の定義)は「機能更新プログラムを除いた、過去分を一気にアップデートするプログラム」と記載しました。累積更新プログラム(実機能)は、セキュリティ系とそうではない2種類があり、それぞれ「品質更新プログラム(実機能)」と「その他の更新プログラム」として配信されます。

それぞれをインストールすることで、セキュリティ系とそうでない両方が最新バージョンとなります。

まとめ

  • 機能更新プログラム:仕事中にアップデートすると痛い目を見る、半年に一度の大型アップデート。言葉の定義と実機能に違いはない。バージョン20H2や、21H1などと呼ばれる。
  • 品質更新プログラム:言葉の定義上は機能更新プログラム以外をつかさどる、更新プログラム。実態は「品質更新プログラム(実機能)」「累積更新プログラム(実機能)」「ドライバー更新プログラム」「定義更新プログラム」「その他の更新プログラム」からなる。
    「品質更新プログラム(実機能)」と「定義更新プログラム」がセキュリティ系のプログラムで、「ドライバー更新プログラム」と「その他の更新プログラム」がセキュリティ以外系のプログラム
  • 累積更新プログラム:言葉の定義上は機能更新プログラムを除いて、過去分を一気にアップデートするプログラム。実態は、品質更新プログラム(実機能)とその他の更新プログラムプログラムに紐づく1プログラムで、インストールすることで最新にできる。

[参考]サービススタック更新プログラム

※更にややこしくなるので、難しくなったら読み飛ばしてください※

実は、サービススタック更新プログラムというプログラムもあります。サービススタック更新プログラムの言葉の定義は「更新プログラム」をインストールするために必要なプログラム(いわば箱)です。

従来、いままで記載してきた更新プログラムとは別のプログラムの位置づけで配信されてきましたが、現在は「累積更新プログラムの一部」として配信されています。

なので、今となっては「あんまし、気にしなくていいプログラム」と覚えて頂ければ!

https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows/deployment/update/servicing-stack-updates#simplifying-on-premises-deployment-of-servicing-stack-updates